【ヤマト運輸 vs Amazon問題】再配達を増やさないために僕らがやるべきこと(追記あり)

【ヤマト運輸 vs Amazon問題】配送料が値上げされないために僕らがやるべきこと

最近、ヤマト運輸の「アマゾン宅配急増」の話題が盛り上がっています。

http://digital.asahi.com/articles/ASK2R5WFCK2RULFA03S.html?_requesturl=articles%2FASK2R5WFCK2RULFA03S.html&rm=728

宅配便最大手のヤマト運輸の労働組合が今春闘で、荷物の取扱量の抑制を要求した。インターネット通販の普及と人手不足でドライバーなどの労働環境が厳しくなっているため。経営側も協議に応じる構えで、収益減につながるテーマを労使で話し合う異例の事態となっている。

(中略)

受け取る荷物の量を抑えてほしいとのメッセージに、長尾裕社長は「対策は打っていく」と応じた。再配達や夜間の時間指定配達など、ドライバーの負担が重いサービスの見直しに着手するとみられる。

ということで、ヤマト運輸の現場はかなりギリギリの状態のようです。まあ僕自身もAmazon依存症と呼べるくらい使ってるので、この状況を作り出している一人でもあります。しかし、普通に考えて、

「仕事が増える⇒利益が増える⇒人を雇える」

という流れになるはずで、そうならないのは経営の問題では?というのが率直な感想でした。

上の記事内にも「長時間労働、人手不足に拍車」ということで、ドライバーは低賃金で長時間労働を迫られ、人手不足にさらに拍車をかけるという記述がありますが、このあたりもAmazonとの契約条件の悪さが伺えますね。実際、佐川急便は「要求高くて対価は低い」ということでAmazonからは撤退してますし。物流が増えることや再配達が増えることも予測できてただろうって感じです。

で、前置きが長くなりましたが、僕はAmazonヘビーユーザーとして、Amazonプライム会員の年会費が上がったり、配送料が上がったりされるのは嫌です。ヤマト運輸にはもうひと頑張りしてほしいのですが、おそらく僕ら消費者もヤマト運輸の負担を減らすちょっとした努力が必要なのではないでしょうか。

キーワードは「再配達」です。再配達を減らすために僕らがやるべきことをまとめてみました。

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問題の根源は「再配達」

まあこれに尽きますよね。1個あたりの荷物を1回で届けるのか、2回3回と届けに行くのかで全然ドライバーの生産性が変わってきます。

この「再配達をどう減らすか」がヤマト運輸とそのドライバーにとっては一番優先度が高い問題なのではと思います。

宅配ロッカーの設置について

当然、宅配の再配達に関して真っ先に思い付くのが宅配ロッカーです。僕自身は宅配ロッカーがマンションにあるので、ほぼ再配達無しです。宅配ロッカーの番号と暗証番号が記載された不在届がポストに入っていて、該当のロッカーを開けて荷物を受け取ります。うちは共働きで基本的に平日日中と夜も不在ですので、とても助かってます。

現在宅配ロッカーが無い集合住宅についても、設置できればだいぶ違うと思うんですが、マンション側の負担ではなかなか進まないのが目に見えてますね。。

需要が高まる個人用宅配ロッカー

一戸建て用の宅配ロッカー(宅配ボックス)がPanasonicから発売されています。

宅配ボックス コンボ | エクステリア | 外まわり・構造材 | Panasonic
押印・施錠もおまかせ、電気工事不要の簡単設置。パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社の宅配ボックス コンボのご紹介。

共働き日本一という福井県で行った実証実験や、設置方法や設置した後の外観など、上記は色々と充実したHPでした。

こういったタイプの宅配ボックスが販売されているようです。

パナソニック(Panasonic) 戸建住宅用宅配ボックス COMBO ミドルタイプ FF(前出し) 左開き ステンシルバー CTNR4020LSC


追記)

なお、この戸建用の宅配ボックスですが現在とても人気が集中しているようです。今後、初回受け取りへのインセンティブ発生や、再配達へのペナルティ発生への流れが強まるようですとますます宅配ボックスの需要は高まりそうですね。

パナソニック、受注殺到で宅配ボックス新製品の発売延期

駅やコンビニの宅配ロッカー設置は?

もちろんヤマト運輸も再配達を減らすために宅配ロッカー設置の取り組みをしています。

ヤマトHD、仏ネオポストと合弁設立へ 「宅配ロッカー」整備へ連携

さらに、国も積極的に動いています。

宅配効率化へ補助金 ボックスまず500カ所 政府 ネット通販で再配達急増

駅やコンビニで受け取るという動きですが、受け取る選択肢を増やすというのは良いです。しかし、個人的な見解では、これは利用者にあまり使われないのでは?と思ってます。

特に駅です。こないだテレビでこのヤマト運輸問題の特集をやっている中、インタビューで「コンビニだと行かない時もあるけど、駅は絶対通るから宅配ロッカーあると助かりますね」という発言をしていたオジサマがいました。僕は駅こそ厳しいんじゃないかと思ってます・・。

Amazonの荷物はちょっとした小物でも大きなダンボールで届く話は有名です。それは貨物の大きさを整え、配送の効率化のためにやっているということですが、ポイントはここです。あの大きさのダンボールを、時には複数持って帰りたいですか?駅近ならまだしも、10分15分間、ものによっては結構大きくて重いダンボールを持って歩きたくないはずです。しかもダンボール持っていたらコンビニで買い物も寄りにくいです。

僕はカバンとコンビニで買った荷物を持ちながら、マンション入り口の宅配ロッカーに入っているダンボールを受け取って、再度オートロックの鍵を開けたりエレベーターのボタンを押したりするのも結構しんどい時があります。

家から近いコンビニで宅配ロッカー(人を介さないのがポイント)があればまだ普及しそうですが、駅は厳しいと予想しています。

追記)

セブンに宅配ロッカー設置へ…再配達減狙い

まずは都内30店舗からということですがセブンイレブン店内に宅配ロッカーが設置されるようです。これが普及して、コンビニに宅配ロッカーがあるのが当たり前になってくると大きく流れが変わりそうですね。

再配達を減らすために僕らが最もやるべきこと

これが本題です。

僕らがAmazonで買い物する時にやるべきは、自分が受け取れる時間をしっかり指定することです。

こないだ同僚とも話していて、彼の家は宅配ロッカー無しで、夫婦共働きでよくアマゾンで買い物(日時指定なし。プライム会員なので翌日届く)してよく不在届が入っているそうです。しかも平日の月曜日とか火曜日だと、どうせ週末にしか受け取れないと不在届も放置していると、水曜日とかにまた同じ荷物を届けに来たりするそうです。聞いていて、ああこれかー。と思いました。。

こういう最初から受け取れないのに時間指定しない例が多いのではと思います。例えば、平日絶対受け取れないのであれば、最初から土日指定にすればいいのにしない。それで平日に不在届が入っていて、結局土日に再配達してもらう。であれば、買い物する最初から土日指定にすればいいのではないでしょうか。

これはAmazonの注文時、「お届け日時の選択」というので希望の日時をバッチリ選ぶことができます。なお、個人的には日にちを複数選択できて、かつ「ダメな時間」を消せるほうが、配送業者都合で配達できるので良いんじゃないかと思ってますが。

【ヤマト運輸 vs Amazon問題】再配達を増やさないために僕らがやるべきこと

Amazonの注文時の「お届け日時の選択」

もちろん、いつ届けさせようが購入者の勝手です。プライム会員だからお急ぎ便を使わないと何か損した気分になる、どうせ再配達しても無料だからやらせればいい、という気持ちもあるでしょう。しかし、このままヤマト運輸に再配達の負担が増え続けていくと、結局は僕ら利用者にしわ寄せがくるのではと危惧しています。

そうならないためにも、最初から受け取れない日時に届けさせるのはやめませんか?

再配達有料化やポイント付与は?

あとよく言われるのが、再配達有料化と一回で受け取った場合のポイント付与ですね。

国の調査でも「再配達なしで一回で受け取ることで、ポイントがもらえたら?」に対して、ほぼ半数が「一回で受け取る努力をする」と回答していたそうです。(参考記事

イギリスには「急がなくていいよ便」というのがあり、1ポンドのクーポンがもらえるということで、とても前向きで良い仕組みですよね。(参考記事

再配達有料化は例え50円とかでも抑止力には充分なると思いますが、最後の手段ですね。宅配ロッカーがあっても、空きがなければ結局再配達になってしまいますので、宅配ロッカーあるから日時指定しなくて大丈夫と思っていたら再配達料取られていた、というのもちょっと可哀想だと思いますし・・。

追記)

日本郵便と楽天、再配達削減へ協力 初回受け取りでポイントアップ 配達を事前に通知

Amazonとヤマトではないですが、日本郵便と楽天はさっそくポイント付与を導入するようですね。こういったアプローチでの初回受け取り増(再配達減)の流れも進んでいきそうです。

まとめ

ドライバーの気持ちになると、不在⇒再配達って結構精神的にしんどいですよね。自分だったら、例え給料が上がったとしても積極的にやりたくない仕事です。

このままいくと、プライム会員の値上げか、配送料アップ、再配達有料化になる気がしています。そうならないためにもヤマトには踏ん張ってもらわないといけませんし、僕らのような利用者が少しでも再配達を減らすような努力をすべきだと思います。

また、これからの高齢化社会に向けては、ますます「宅配」というのが生活のインフラになり、食料品・日用品もネットで買うことが当たり前になり、流通量もさらに上がることが予想されます。そんな時代に備えて、色々な仕組みを整えていってほしいですね。

追記)
2017年3月17日、ヤマトがサービス内容の一部変更を発表しましたね。まずは再配達の受付時間変更や時間指定の一部廃止などに留まっていますが、これで様子を見てまた色々と変更していくことになるかと思っています。

ヤマト運輸、再配達締め切りを短く 時間帯指定は一部廃止へ
ヤマト運輸が再配達受け付けの締め切り時刻を見直し。配達時間帯の指定枠も一部廃止するなどして、荷物を配送するドライバーの職場環境の改善を目指す。

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