小学生が憧れる職業ランキング上位の年収を調べてみた結果

小学生が憧れる職業を給料その他で比較してみた結果

先日、小学生を対象にした調査結果で「将来就きたい職業」ランキングが発表されていました。

https://news.biglobe.ne.jp/it/0406/nlb_170406_9673449753.html

将来就きたい職業の質問では、男子のトップ3はプロサッカー選手(8.3%)・プロ野球選手(4.8%)・警察官(4.5%)、女子のトップ3はケーキ屋(10.2%)・パティシエ(10.0%)・医師(4.5%)と定番の職業がならんでいます。そんななかで、今回「YouTuber」と回答した小学生がいたことを、発表の中で大きく取り扱っています。

また、ほぼ同じタイミングでクラレ発表の調査結果も出ています。

男の子編|将来就きたい職業、就かせたい職業 2017年|将来就きたい職業|クラレアンケート | kuraray
化学メーカー クラレ。機能樹脂、化学品、人工皮革、合成繊維、光学関連製品、メディカル製品などの製造・販売。

こないだ小学校に入学した息子を持つ親としては、完全に親目線でこういう調査を見てしまいます。自分の子どもが将来何になるか、というのは親としては超重要事項ですし、うまく良い方向へ誘導してあげたいと思います。

そこで、今回はこの学研のランキング結果(男子)で人気のある職業と給料(年収)の関係を紐解いて、金銭的な面で子どもが目指すべき職業とは何か、というのを考えてみます。

※年収については、「平均年収.jp」を参考にしました。

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男子小学生の「将来就きたい職業」ランキング

まずは男子のランキングはこんな感じとなっています。

1位 プロサッカー選手
2位 プロ野球選手
3位 警察官
4位 運転士
5位 医師
5位 ゲームデザイナー
7位 大工さん、建築家
8位 科学者、研究者
9位 消防士
10位 会社員
10位 エンジニア、技術者

まあ何というか小学生らしい感じですね。ちなみに、全データはこちらの小学生白書2016にあります。

それでは、1位から順に見ていきましょう。

プロサッカー選手

これはJリーグという解釈で進めたいと思います。詳細データによると、小3~小6男子に人気が高く、小4がピークなようです。

平均年収:2000~3000万円

J1選手の平均年棒でもこれくらいなので、結構少ないですよね。そして特筆すべきは平均稼働年数でなんと5年、引退する平均年齢は29歳ということです。(データによってはもっと若くて引退するというものもあります)

華やかなイメージのあるサッカー選手、Jリーガー。子どもは憧れますし、親も「こいつは将来Jリーガーにするぞ。そしてゆくゆくは海外も・・」と夢を見ますが、サッカーは次に登場する野球に比べて選手寿命が短いうえに、Jリーグのスター選手になっても1億円超えられるのは一握りで、年俸数億円がゴロゴロいるプロ野球に比べると、大きく金額面でも劣ります。

以前たまたま見かけたこのはてな匿名ダイアリー「Jリーガーだった」。これを親目線で読むと、とにかく色々な感情が溢れてきます。狭き門で、選手寿命は短い、結果を出さなければ契約できない、怪我をしたら放り出される、そんなプレッシャーの中で勝ち抜いた人たちにスポットライトが当たってるんだというのは、サッカー選手に憧れる親としては知っておいた方がいい現実ですね。

なお、よく話題になりますがJリーガーのセカンドキャリアはとても厳しいようですね。。

Jリーガーの超厳しい経済現実 現役時代は低年俸、再就職ままならない

プロ野球選手

僕が小学校の頃はこれが1位だったのではないかと思いますし、僕も小学生時代に一時期そんなことを思っていたような・・。なお、先ほどのサッカー選手とは違い、データ上は小学生低学年に人気があるようですね。

平均年収:3733万円

サッカー同様、よく耳に入ってくるのはスター選手の年俸だったりするので、平均を聞くと若干少ない感じはしますが、Jリーガーよりは高いですね。また、選手寿命についても、平均9年ということでおよそ倍の稼働年数ということです。実際は30代も活躍し40歳近くまで現役という選手も多いですよね。

プロ野球選手も人気がありますが、甲子園や大学野球などで活躍する、入団テストを受けるなど、これまた狭き門を突破してプロになれるわけで、その後さらに活躍できるかの競争にも打ち勝たなくてはいけませんね。プロ野球選手もセカンドキャリア問題はよく言われていて、だいたいの選手は引退するまで子どもの頃から野球一筋できてるわけですから、30歳くらいでいきなり野球以外の別のことをやれと言われても、そう簡単にはいかないですよね・・・。

警察官

3位は警察官です。自分は特に憧れたことはありませんが、「おまわりさん」というイメージで子どもにとっては身近な存在なんですかね。小学2,3年生に人気が高いようです。

平均年収:813万円

平均年収.jpには年齢別の年収推移も載っていますが、

25~29歳 577.2万円、30~34歳 634.1万円、35~39歳 723.6万円、

・・・50~54歳 975.6万円、55~59歳 935.0万円

はなかなか高いのではないでしょうか。公務員の中でも給料は高めのようですね。

警察官になるには、地方公務員の試験に受からなければいけませんがこれも狭き門ですね(もちろんプロスポーツ選手ほどではないですが)。ただし、基本的には定年まで働くことになりますし、生涯年収は3億894万円ということです。(年収.jp調べ)

警察官に必要なのはなんといっても、正義感ですよね。その為、事件が起きた時は駆けつけたりしないといけないようです。また、交番勤務では交代制で夜勤もありますよね。不規則なケースも多そうです。

運転士

これはどの運転のことを指しているのか分かりませんでしたが、電車の運転士ということで進めます。この位置はパイロットじゃないの?という印象ですが。。)

うちの息子は電車好きなので、もしかしたら「電車の運転手さんになりたい」というかもしれません。

平均年収:651万円

年収推移は、

25~29歳 444.1万円、30~34歳 509.2万円、35~39歳 527.0万円

・・・50~54歳 710.6万円、55~59歳 704.7万円

と先ほどの警察官よりは結構落ちますね。

そして、運転士は体力勝負ですし泊まり勤務もあります。たくさんの乗客を乗せているという責任感も強いため、なかなか激務であり、その割にはお給料は安いんじゃないかなという印象です。

医師

医師といっても色々とありますが、ここでは日本の医者の3分の1を占めるといわれる内科医としました。小学生白書では、男子はまんべんなくそれなりに人気があるのですが、高学年の女子には特に人気が高い結果となっていました。

平均年収:1350万円

さすがにイメージ通り、高い年収ですね。そして、年収推移も、

25~29歳 958.5万円、30~34歳 1053.0万円、35~39歳 1201.5万円

・・・50~54歳 1620.0万円、55~59歳 1552.5万円

と30代前半で1000万円に乗ってくるようです。

「将来の夢はお医者さんになること」。どうすればこんなセリフを言う子どもに育つんでしょうね。。なお、医者といえば世襲率が高いイメージがありますね。

医者になるには、当然高い学力と、多額の教育費と、医学への興味が必要なわけですが、この3つを兼ね備えるのが「親が医者」という条件なのかもしれないですね。

ゲームデザイナー

今どきの小学生にとっての「ゲーム」が何を指しているのかよく分かりませんでしたが、調査結果の内訳を見るとほぼ男子からの人気が高い職業になっていました。高学年の男子小学生からはまんべんなく人気が高いです。「おれ、ゲームが好きだし得意だから将来はゲームを作る人になる」という発想なんでしょうね。

平均年収:450万円

平均年収.jpでは「ゲームクリエイター」という名称で紹介されていますが、年収推移はこんな感じです。

25~29歳 319.5万円、30~34歳 351.0万円、35~39歳 400.5万円

・・・50~54歳 540.0万円、55~59歳 535.5万円

ここまで見ていた中では一番低水準となっていて、大手ゲーム会社に務めるか、よほどのヒット作を生み出すなどしなければ高収入を得ることは難しそうな気がしますね。ただ好きだからゲーム、となるのは危険な気がします。

ただし、ゲーム業界も最近はスマホゲームやARなどの移り変わりが早いですし、スマホアプリなどはプログラムが分かってその気になれば個人でも作ることができます。そういった意味では企画力と技術力があれば、夢がある職業なのかもしれないですね・・。

大工さん、建築家

個人的にはここにラインナップするのは意外だなと思いました(子どもが憧れるという意味で)。調査結果の内訳では、やはり男子の人気が高く、全学年で平均的に高かったですね。ここでは、1級建築士の情報で見ていきます。

平均年収:644万円

25~29歳 411.8万円、30~34歳 452.4万円、35~39歳 516.2万円

・・・50~54歳 696.0万円、55~59歳 690.2万円

ここまで見てきた中だと、運転士に近い金額感ですね。

建築士になるには、建築士試験に受からなければならず、建設会社や建築設計事務所で働くことになりますね。腕が良ければ独立することもあるようです。建設業界は景気にも左右されやすい業界ですし、今後特に2020年以降は人口減少も鑑みて将来性はどうなのか気になるところですね。

科学者、研究者

高学年の男子小学生に人気が集まっていました。これは当てはまる職種が平均年収.jpに無かったので、なんとなく近そうで母数も多そうな大学准教授として情報を見てみます。

平均年収:857万円

25~29歳 521.4万円、30~34歳 597.9万円、35~39歳 618.7万円

・・・50~54歳 834.2万円、55~59歳 827.3万円

大学准教授というのはあまり実際に何をやっているのかピンときませんが、大学に属して研究をして生徒に授業することもあるということで、大学教授と内容はほぼ同じですが、ランクの違いという感じでしょうか。

なお、大学教授になると平均年収は1112万円と上がるので、准教授⇒教授のステップ、さらには本を書いたりメディアに出演するなどの広がりもありそうですよね。

消防士

警察官と並んで人気の高い公務員ですね。強そうなイメージに憧れる男の子も多そうです。

平均年収:718万円

24~27歳 362.0万円、28~31歳 405.9万円、32~35歳 472.2万円

・・・52~55歳 679.1万円、56~59歳 695.4万円

警察官に比べると低めですね。ですが、消防士もいざという時には出動しなければならなかったり、24時間体制の勤務形態であったりと大変ではありますが、やりがいは高い仕事だと思います。勝手なイメージでとても体育会系な感じがしますが。。

会社員

ここで会社員、サラリーマンがランクインです。これは女子にはあまり人気がなく、男子からの票が集まっていました。。

会社員といっても正直いろいろですが、国税庁が出している平成27年分 民間給与実態統計調査によると、民間企業の平均年収は420万円だそうです。なお、男性に限ると、521万円まで上がります。

また、当然ですが、会社規模や役職によって年収は大きく変わってきます。平均年収.jpのこちらのページに、大企業と中小企業での部長職の給与格差を解説していますが、

大企業部長の平均年収:1219万円

中小企業部長の平均年収:766万円

となっています。まあ大企業の部長というのは相当ですが、同じ役職でも会社規模によって大きく異なるということがよく分かります。

また、色々なサイトで有名企業の給料が載っていたりしますので、いくつか覗いてみましたが、やはり大手企業は給与水準がとても高いですね。おまけに福利厚生が充実していたり、ローンが組みやすかったりと、そういった面でのメリットも多そうです。

エンジニア、技術者

小学生でも2020年からプログラミングが必修化されるということで、今後ますます人気が高まっていくことが予想される職業がこちらですね。平均年収.jpでは、システムエンジニア(SE)で見ていきます。

平均年収:656万円

25~29歳 465.8万円、30~34歳 511.7万円、35~39歳 583.8万円

・・・50~54歳 787.2万円、55~59歳 780.6万円

業種によっても変わってきますが、例えば金融系などであればもっと全然高い年収を稼げますね。

ただし、40代50代になっても現役でコードが書けるかというとそうではなく、システムエンジニア35歳定年説なんてよく言われますよね。キャリアを重ねるには、マネジメント能力が必要です。(まあどの職種でも必要な能力ですが・・・)

まとめ

ズラーっとランキング順に見てきましたが、とりあえず人気と年収はあまり関係していないですね。やはり人気が高いのは、目立つ憧れの世界の人か、身近なカッコイイ存在などです。

なお、僕は結構疑問に思ったのですが、ここに「経営者(社長)」というのが入ってないんですよね。あるデータでは、全社長の平均年収は4000万円を超えています。簡単になろうと思ってなれるものでもないですし、色々とリスクももちろんありますが、お金の面で考えると経営者はとても目指す価値のあるものだと考えます。

経営者までいかなくても、上でも紹介した大企業の会社員についてもとても給与水準が高いので、将来性のある有名企業で出世していく、みたいな道が途中で身に付けていく能力の応用性なども考慮すると、一番コスパが良いのではと考えています。

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