僕の映画鑑賞メモによると、この映画を初めて観たのは2015年5月4日、今回2年ぶりに2回目を観ました。
前回も相当面白かったのですが、2度目もやはり大変楽しめました。
そんな僕の大好きが詰まったこの映画について書いていきたいと思います。
アバウト・タイム ~愛おしい時間について~
監督と出演者
公開は2013年(日本は2014年)、いわゆるタイムトラベルもののラブストーリー/ヒューマンドラマです。製作会社はワーキング・タイトル・フィルムズ、監督・脚本はリチャード・カーティスと僕にとっては最強コンビです。
リチャード・カーティス監督は、脚本が「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」、監督兼脚本でも「ラブ・アクチュアリー」、そしてこの「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」と本当に彼の描くロンドンの街とストーリーがツボなんです。
このアバウト・タイムは、出演陣もとても魅力的です。
主人公は、ハリー・ポッターシリーズにも出演したドーナル・グリーソン。僕の大好きなスター・ウォーズ「フォースの覚醒」では全くイメージの異なるハックス将軍を演じていました。このアバウト・タイムでは、頼りないけど誠実なキャラクターを好演しています。
そしてヒロインは、レイチェル・マクアダムス。もう最高にキュートです。映画内で最初に暗闇レストランから出てくるシーン、ここできっと観ている全員が心を奪われたと思います。僕の横で観ていた妻も、「かわいい・・・」と声が漏れていました。
そしてそして、この映画で大きな存在感を発揮しているのが、主人公ティムの父親役を演じたビル・ナイです。彼は、リチャード・カーティス監督作品の「ラブ・アクチュアリー」「パイレーツ・ロック」と全てに登場するほど、きっと監督のお気に入りなのでしょう。
街の風景
リチャード・カーティスの監督・脚本作品は、基本的にロンドンが舞台のことが多いです。僕はサッカーや音楽も含めてイギリスが大好きで、ロンドンにも2度行ったことがありますが本当に大好きな街です。なので最近のテロのニュースなどを見るととても悲しくなりますね。
僕は旅先でロケ地を巡るのが割と好きなのですが、ロンドンでいうと、リチャード・カーティス作品の代表作「ノッティングヒルの恋人」の舞台は2010年に結構まわりました。
↑はノッティングヒルの恋人でヒュー・グラント演じるウィリアムが住んでいたアパートです。映画では青かったんですが、2010年当時はこんな感じになっていました。
という感じで映画と街歩きを関連付けると面白いのですが、このアバウト・タイムにもメアリーが住んでいたアパートはどこだ?とか、ティムとメアリーの新居とか、あの暗闇レストランの場所とか、色々と探してみると面白いですね。
また、ティムの実家があるのがイギリス南西部のコーンウォールという地区で、本当にイギリスの西の端っこという感じで、映画で出てくる海辺もキレイでまた行ってみたいと思う場所が増えました。僕はリゾート的な海はあまり興味がないのですが、こういう(「コーンウォール」で画像検索)草原+海みたいなのはとても大好きです。
余談ですが、2010年にイギリスに行った時は、南海岸の「白亜の絶壁」で有名なセブンシスターズへ行きました。
こういう場所は本当に大好物です。
タイムトラベル
さて、この作品のベースになる設定がタイムトラベルです。
主人公ティムの一族の男には特別な能力、過去に戻るタイムトラベルができると、ティムが21歳の誕生日に父親から打ち明けられます。しかもタイムトラベルするには「暗いところで拳を握って戻りたい場面を思い浮かべるだけ」という簡単なもので、デロリアンが必要な訳ではありません。
除々にその能力の使い方を覚えていくティム。やがて運命の人となるメアリーと出会いますが、一度目は別件で過去に戻ったために出会いがなかったことに・・。しかし執念で別で出会い直し、見事に交際スタート。この気軽に過去に戻れる能力があれば、恋愛は何度もやり直しが効くので上手くいきそうですね。
子どもを持ち、月日が流れていくティム一家。妹の事故をきっかけに、自分の子どもが生まれる前の過去に戻ると子どもが変わるという事に気付きます。
そして、ティムの父親が末期がんで亡くなった後も、ティムはちょくちょく過去に戻り、父親と交流し続けます。しかしメアリーから3人目の子どもが欲しいと言われ、ティムは困惑します。3人目の子どもが生まれれば、それより前、つまり父親が生きている時代には戻れない・・。しかしティムはそれを受け入れ、父親と最後の時を過ごすのですが、これがもう感動です・・。思い出して書いてるだけで泣きそうなのです。。
ちなみに、この映画はタイムトラベルが大きなベースとなる設定ですが、その詳細はかなりアバウトですw 未来にはいけないと言っておきながら、過去に戻ったあとでは、過去からみた未来には行けたり、二人で戻ることが出来たり。まあその辺りは大目にみましょうね(苦笑。
かけがえのない普通な一日
この映画、恋人的なラブストーリーに見せかけて、家族愛の要素が強く、特に父子愛が際立っています。
僕の立場からすると余計に感情移入してそうみえるというのもあると思いますが、父親と自分、自分と息子、という軸でこの映画を観ていました。まあこういうのに弱くなる年頃です。
そして、この映画の主題、監督が伝えたかったことは、
普通の一日をもっと楽しもう
ということでしょう。映画でもティムの父親が言っていたアドバイスにそれが表れています。
1.一日を普通に生きる。
2.その一日をもう一度生きる。
すると、一回目には分からなかったものが色々と見えてくるという。実際に映画の中でティムは、売店の女の子に笑顔をみせたり、同僚と仕事をうまく進めたり、地下鉄の隣のイヤホンから漏れてる音楽にイライラしなかったりと、一度目との対比が良いですね。
これこそまさにリチャード・カーティス監督が伝えたかった、一日の尊さではないでしょうか。普通に過ごしていると見過ごしてしまう何気ないところにも幸せの種は埋まっていて、そこにもっと目を向けよう、ということだと思います。
先日観た映画『世界一キライなあなたに』でも書きましたが、普通の日常の中にこそ幸せはあるのだなーと改めて感じた次第です。